2018年8月11日、東京で開催された「新リンパ浮腫研修」の初日に毎年開催される研修施設意見交換会に出席してきました。
この意見交換会も今年で何度目かになりますが、毎回、実技研修指導の指導内容の質の向上を目指して整備されてきているのを感じます。
「新リンパ浮腫研修」は厚労省の後援を受け、一般財団法人ライフプランニングセンターLPCが「がんのリハビリテーション」として行ってきた教育です。
がんにリハビリ?と首をかしげる方もおられるかもしれませんが、がん治療を受けた患者様の日常生活への復帰をサポートする必要があるのです。がんだけ治療したら、その後、病院の責任はがんの再発、転移を防ぐことだけではなく、患者様が日常生活で治療の後遺症などで苦しまれたり、日常生活に支障が出ないようにアフターケアをすることも含まれます。
その中に、リンパ浮腫治療が含まれるのです。
リンパ浮腫治療には知識だけではなく、実際の臨床では患者様のリンパ浮腫のアセスメントに基づいた圧迫療法やMLDの方法、セルフケアを含めた患者指導を行える能力が必要になります。その実習部分を担うのが、実習研修施設です。
MLDトレーニングセンターもLPCが認める実習研修施設の一つです。
研修施設で何を教えるか、ということだけではなく、達成目標の設定、達成度の明確な設定、評価、振り返りなどは研修において不可欠の要素です。
LPCでは研修施設に対し、これらに関する指導やアドバイスも行っていただけるのでとても勉強になります。
MLDを教えるスクールとしてはおそらく、日本では一番長い経験を持っていますが、それでもまだまだ、改善、向上できるところが残っています。
Dr.ボッダーの正式認定講師が教えるリンパ浮腫治療の実技研修は当校ではセラピー2&3に該当します。
Dr.ボッダー アカデミーの校長がオーストリアから毎年、一回来日して指導してくださります。
日本ではリンパ浮腫治療が本格的になってきたのはこの10年ほどの間ですが、
1967年に世界最初のリンパ浮腫クリニック ”Lymphedema Clinic Whittlinger”が オーストリアに開設されて以来、
半世紀のリンパ浮腫治療の臨床経験の積み重ねが反映された授業を行っているのが、Dr.ボッダーアカデミーのリンパ浮腫CDT療法士専科課程なのです。
研修施設意見交換会終了後、午後の新リンパ浮腫研修を聴講させていただきました。
リンパ浮腫治療の一線で活躍されている先生方が勢ぞろいして講義してくださるこの研修は、
毎年、新しい情報が加えられ、進化していますので、とても勉強になります。
MLDトレーニングセンター 所長
ギル 佳津江